あなたの市場価値を高める ビジネス発想術「自分の市場価値を高めたい!」と思ったことありませんか?まずは正しい考え方を身に付けることから始めましょう。本物のビジネス発想術を知り尽くした“仕事のプロ”が毎週登場し、みなさんにとっておきの秘訣を伝授します!

さらに、命のつながりを知る

プロフェッショナル・コーチ 吉野 実岐子(よしの みき)
1976年 埼玉県川越市生まれ。プロフェッショナル・コーチ。 広告、食品会社での勤務を経て、2005年9月 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科(修士)卒。起業家育成プロジェクトへの参加や、NPOやNGOとの活動を経て、2006年にコーチとして独立。コーアクティブ・コーチングというモデルに沿ったコーチングを通じ、いのちを大切に生き切ろうと、「進化」を志す全ての人間を、支援する。

残暑お見舞い申し上げます。プロフェッショナル・コーチの吉野 実岐子です。暦の上では、立秋に入りましたが、スコールのような雨が降る等、亜熱帯気候を思わせるお天気に、温暖化の影響を感じます。

さて、前回は、あなた個人の Being(在り方)に光を当て、Being を鍛えるには「役割にはまり切らない大きな自分の命で、役割にはまり切らない大きな相手の命に、関り続けよう」と、お伝えしました。

ふと、以下のような台詞を口にしたくなった方は、いらっしゃいますか?

『つまり、人と関るっていうこと?人脈なら、どんどん作っているよ。自分にとっては、既にやっている、当たり前のことに過ぎないよ』

『それこそ、一生懸命コーチングを勉強して、理解できない部下を受け入れるべく努力している。正直、嫌だと思う部下もいるけれど、自分に言い聞かせています。嫌いになっちゃいけない。関ることを、恐れちゃいけないってね』

『命と命でなんて言われても、そんなのね、理想論ですよ。成果主義の只中で市場で淘汰されないように、それだけで必死。現実の職場は、戦場なんだ』

確かに「ネットワーキング行動(人脈作り)」と「市場価値が高い人材」の間に、正の相関性はあります。

しかし「命と命の関り」は、異業種交流会への参加、部署横断ブロジェクト発足のための根回し、といったネットワーキング行動を超えて、あなたが本心から目の前の人に関ることを指します。

例えば、核心を避けたビジネスの話に、自慢の家族の話、そこに終始するならそれは単なるお喋りです。命と命で関っていません。どんな人生を生きようと決意し、何を渇望している人か、そんな問いを持って、相手の話に耳を傾けてみましょう。

また、コーチングを学ぶ管理職の方や、ご自分でコーチをつける経営者の方が増えていますが「人を嫌ったり恐れてはいけない」と、ご自分の自然な感情を押さえ込み、周囲のために貢献しようとする方に、時折お会いします。

人を嫌っても恐れても、いいのです。ただ、いつかまたその人とつながるかもしれない可能性を、同時に見てください。あなたの隣の人と順に手をつないでいけば、遠ざけた方の手とつながることを、無視しないで下さい。

命はつながっていて、競争原理の果てに、成果主義だから、と理由をつけたり理想論だとうそぶいても、この真実は変えられません。

だから「命のつながり」を知った上で、あなたの自然な感情である、人を嫌悪する気持ちや、関係を恐れる気持ちを、押し込めずに感じたり、やむを得ず人を遠ざけたりして下さい。

真実を否定せずに行動すると、今までと全く同じ行動を取っても、周囲に与えるインパクトが変わります。ご自分が周囲に与える、目に見えないインパクトまで、配慮できてこそ、市場価値の高い人と呼ばれるのではないでしょうか?

今回のポイント

「命のつながり」という真実を否定せず、行動すると、
周囲に与えるあなたのインパクトが変わる

吉野氏のメールマガジン
【まぐまぐ大賞2007 ノミネート/編集部にもご紹介頂きました】表現者とリーダーを支援する、プロコーチが「うつくしい大人」をキーワードに、[連載]うつくしさのエッセンス、クライアント・インタビュー等、ジューシーでリッチな内容を執筆。
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