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差がつく指示の受け取り方

人気メルマガ「【全力マネージャー】マネジメント1000本ノック」筆者:俣野成敏
1971年北九州市門司港生まれ。東証一部上場企業でサラリーマンとして勤務しつつ、悶々とした日々を過ごす。海外赴任中に社内起業制度が設立され、背水の陣でベンチャーを創業。約2年で功績が認められ、事業は独立法人化。そのまま関連約100数社の現役最年少の役員に就任。事業8年目を迎える来年度には、年商10億円を視野に入れて着実に積み上げる。

『【全力マネージャー】マネジメント1000本ノック』というメルマガを発行している俣野成敏です。今日から5週間にわたって連載する「ビジネス発想術」では、読者の皆さんがビジネスパーソンとしての市場価値を高めるためのヒントをお届けしていきます。本日の第1回目のテーマは、「仕事の受け取り方」です。

さて、仕事ができる人間とそうでない人間との差は、どこから生まれるのだろうか。このことについては、自分なりの法則がある。現在経営する会社の創業直前まで在籍していた、東証一部上場企業の在籍時代に得たものだ。

それは、「上司の指示をどう受け取るか」というスタート地点に明らかなる違いがあるということだ。

仕事の成果(パフォーマンス)の多寡を基準とした、社員分布の一般論として用いられる、20:60:20(上:中:下)の割合に合わせて考えてみることにしよう。

下位20%は、無表情(内心はしぶしぶ)受け取る。仕事は義務でしかない。中位60%は、「わかりました」と(真面目に)受け取る。仕事は当然のこと。ここまでは、だいたい予想の範囲だと思う。

ところが、上位20%(実際はその20%の中の更に20%かもしれない)の行動については、滅多にお目にかかることはできない。どういう点において、できる人種は違うのか。彼らは「ありがとうございます!」と言う。つまり、喜んで受け取る。

顧客から依頼を受けたら素直に感謝の言葉が出る人でも、上司から指示を受ける際となると、なかなかそうはいかない。だからこそ、差が付くのだ。

できる人間は、実働時間の密度を濃くするように日夜努める。能率を上げ、空き時間を確保し、更に質の高い仕事の待機をする。チャンスを待つ姿勢が違う。一方で、貢献度の低い帳尻合わせの仕事を見極め、葬り去る名人でもある。この二面性こそが、秘密兵器の正体なのだ。

原則として、上司は部下ができっこないと確信する仕事を任せるほど野暮じゃない。失敗するリスクを計りながらも、部下のチャンスと信じて仕事を渡している。同じチャンスを与えるなら、快く受け取る人間と嫌々受け取る人間のどちらが選ばれし存在になるだろうか。

上司は仕事の仕入先だ。仕入したものをどう仕上げるかという前に、良い仕事が誰よりも先に自分に回ってくるための作法を身に付けたい。そうして身に付けたスキルを武器にして、次は自分から取りに行く番となる。

「仕事が来なくなったら終わり」なのは、なにも個人で事業をしているビジネスパーソンに限ったことではない。社内の仕事にだって同様の意識が必要なのだ。感謝の意を表現して、喜んで受け取ってみよう。仕事の受け取り方で、その職場での運命が決まると言ってもいい。

今回のポイント

会社員にとって、仕事の仕入先は上司である。感謝の言葉でもって仕事を受けることによって、ライバルに差がつくスタートを切ることができる。

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