あなたの市場価値を高める ビジネス発想術「自分の市場価値を高めたい!」と思ったことありませんか?まずは正しい考え方を身に付けることから始めましょう。本物のビジネス発想術を知り尽くした“仕事のプロ”が毎週登場し、みなさんにとっておきの秘訣を伝授します!

パクるが勝ち!

株式会社フェイスホールディングス/代表取締役社長/小倉 広
88年リクルート入社。商品企画、編集記者を経て組織人事コンサルティング室課長。ソースネクスト(現東証一部上場)常務取締役を経て現在。著書に『上司は部下より先にパンツを脱げ』『あたりまえだけどなかなかつくれないチームのルール』『マネジャーの基本&実践力がイチから身につく本』がある。2月に『ビジョナリーカンパニーへの教科書』を発刊予定。

こんにちは!フェイスホールディングス代表の小倉広です。今日は、ビジネスのアイディアや戦略、プロモーションなどを短期間に成功させる大いなるコツ、「パクり」についてお伝えします。「パクり」は恥じゃない!詳しくは以下!

「まるパク上等!」

我がフェイスグループにおけるマーケティング会社、フェイスマーケティングの壁に貼ってある標語です。

我がグループ全体の広告宣伝、販促などのマーケティング活動を一手に引き受ける同社は設立わずか1年の若い会社。立ち上げた当初は、社長をはじめメンバーのほぼ全員がマーケティングに関するド素人の集団でした。

そんな彼らに私が与えたアドバイスはたった一言、「いいと思うものをどんどんパクる」こと。恥ずかしがらず、効果を上げている先達の知恵をそのまま拝借し、一刻も早く彼らに追いつくことを至上命令として課したのです。

それ以来、ネットサーフィンをしながら「これは!」と思うページを見つけるとすぐに彼らへURLをメール送信。「うまいなぁ…」と思うメールマガジンを見つければすぐにそれを転送し、私のもとへ届く「ドキッ」ときたDMをそのまま手渡す。ことあるごとにパクりのネタを彼らへ提供し続けました。

その場合、下手に自分流にアレンジしてはいけません。どうせならそっくりそのまま型を借りてきて、そこに自社の内容を流し込むのです。

ものごとの習得の順番を表わす「守・破・離」という言葉があります。「守」とはお手本をなぞり型を覚えること。「破」とはその手本を少しアレンジして破ってみること。「離」とは手本から完全に離れ独自のやり方へと飛翔するこ と。一流の技術者であっても最初は「守」、つまりお手本を忠実になぞることから始めるものです。

そもそも創造とは模倣の組み合わせでしかありません。よその業界、商品で活かされている良い知恵を自分の業界、商品に取り入れてみる。他社の優れた商品を組み合わせてみる。そこから創造や革新が生まれるのです。

我がフェイスマーケティングは、模倣を繰り返すうちにアッという間にノウハウを蓄積。今では逆に他社からパクられ、ノウハウを問い合わせされるほどになりました。

リーダーであるあなたの仕事は24時間チームのことを考え、あらゆるところでヒントを探すことです。買い物中も、レストランでの食事中も、テレビを見ている時も、新聞を読んでいても、あらゆるところにヒントは転がっているはずです。

「これはおもしろいな」と思ったら…。次に必ずこう考える癖をつけてください。「うちのチームでパクるとしたらどうなるかな?」と。

創造は模倣から始まるのですから。

今回のポイント

創造は模倣から。何事もまずは『守・破・離』の『守』を大切にしよう
自分のチームでパクるとしたらどうなるか?と考える癖をつけよう

■全5回の執筆を終えて・・・
思い通りに動かないメンバーを抱えながら、上司の無理難題に応えていく。そんな辛い立場のリーダーを応援するのが私の仕事です。思えば私自身リーダーの立場があがる度に、悩み苦しみ、困り果ててばかりいたように思います。そしてそのもがくような体験の中からあるべきリーダー像を見つけ出したのです。本連載でお伝えしたリーダーの姿はまだまだほんの一部です。まだまだ伝えたいことがたくさんある。興味を持たれた方はぜひ私のメールマガジンをお読みいただきたいと思います。皆さんがリーダーになって良かった!と思われることを願って。
(小倉 広)
小倉氏のメールマガジン
上司は部下より先にパンツを脱げ,マネジャーの基本&実践力がイチから身につく本,チームのルールの著者であり新聞雑誌に多数連載を持つ人気コラムニストが自らの体験と成功事例で教科書に載ってない人の育て方や組織作り等目からウロコのノウハウ満載コラム
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