もしダメリーダーの下で仕事をする羽目になったら!
前回はできる人の行動特性をベンチマークすることの大切さや「たくさん売る人とちっとも売れない人」について解説しました。今回は「ダメリーダーの下で仕事をする羽目になったら」について解説します。
【良いリーダーとダメリーダー】
部課長や係長は組織のリーダーという重要な任務を担っています。しかしリーダーシップ力の乏しいリーダーは実に多いものです。
良いリーダーの下には仕事のできる良い部下が集まります。一方、ダメなリー
ダーの下には辞めて欲しいようなどうしようもない部下が集まります。
しかし、集まるというよりも、仕事のできる部下が、たくさん育つか育たないかの問題というのが本当のところだと思います。
良いリーダーは、ベンチマークに意識的であり、自ら見本となり、また部下を観察することで、良い事例を汲み上げ、コンピテンシーの共有に努めます。部下は自ずとベンチマークを実践し、コンピテンシーが磨かれていくからです。
一方、ダメリーダーは「いい部下がいない」、「いい部下をつけてもらえない」と嘆いているではありませんか。これでは、部下は育ちません。
【もしダメリーダーの下で仕事をする羽目になったら】
「あんな上司とやっていられない」と思うような上司はどこの会社にもいるものです。上司はある程度部下を選ぶことができますが、部下は上司を選ぶことはほとんどできませんから。
しかし、そんな時でもひそかにコンピテンシーを磨く努力をして欲しいと思います。ベンチマークの推進や、コンピテンシーの共有など、本来リーダーが行うべきことですが、意識的になれば自分ひとりでも十分に実践できるものです。
市場価値の高い人、つまり仕事のできる人は転職しても自営の道を歩んでも成功する確率が高まります。
「能ある鷹は爪を隠す」と言いますが、「能ある鷹は爪を研ぐ」つまり「能あるビジネスマンはコンピテンシーを磨く」に徹して欲しいと思います。
良いリーダーの元ではできる部下がたくさん育つ
ダメなリーダーの下でもコンピテンシーを磨く努力をする
5回にわたり、コンピテンシーの視点からの「あなたの市場価値を高めるビジネス発想術」をお読みいただきありがとうございました。新卒者が3年以内に約37%も辞めてしまうという報道があります。辞める理由はいろいろあるでしょうが、好きな仕事に就いている方は「一芸に秀でる」ことを目標に、たまたま不本意な仕事に就いている人は「ゼネラリストになる」ことを目標にされてはどうでしょうか。
どちらもすばらしいビジネスマン人生につながると確信します。