磨かれた感情コンピテンシーが共感と支持を得る!
前回は「保有能力」と「発揮する能力」は別物であることと
「成果」を生み出すプロセスの公式について解説しました。
今回は「感情コンピテンシー」について解説します。
【EQとは?】
人の真の能力は、専門知識やスキルを中心とした知能指数(IQ)だけでは分かりません。
では、仕事ができるかできないかの能力の差が何でつくかというと、
「自制」、「熱意」、「忍耐」、「意欲」その他多くの感情を自己で把握しコントロールする能力の差なのです。
この能力を心の知能指数(EQ)といいます。
心の知能指数(EQ)が成果に75%以上も貢献していることは、多くの学者によって提言されています。
仕事や人生において、成功できるかどうかを決めるのは心の知能指数(EQ)であるといえるでしょう。
いくら博学の人でも対人関係が全く苦手で、気働き、思いやり、
自己コントロールなどの感情知能の低い人は結構いるものです。このような人は、
部下、同僚、他部署の人、取引先の人とうまくいくはずもなく、
ましてやリーダーシップの発揮は望むべくもないのです。
【コンピテンシーと心の知能指数(EQ)の関係】
このEQを発揮して行動することが、成果に結びつく行動特性、
つまりコンピテンシーとなるのです。ここでは、このEQ由来の行動特性を、
感情コンピテンシーと呼びたいと思います。
感情コンピテンシーは、「個人的コンピテンシー」と「社会的コンピテンシー」の2つからなり、
「個人的コンピテンシー」は「自己認識」「自己統制」「モチベーション」から形成されます。
一方「社会的コンピテンシー」は、「共感性」と「社会的スキル」から形成されます。
「個人的コンピテンシー」が確立していなければ「社会的コンピテンシー」には到達できません。
まず「個人的コンピテンシー」のチェックから入る必要があるということです。
そうしなければ、相手から「よい反応」や「共感と支持」を引き出すことができないからなのです。
相手から「よい反応」や「共感と支持」を引き出すことができれば、仕事は半
分成功したようなもので、きっと大きな成果に結び付くのです。