ビジネスキーパーソンwebインタビュー

上田代表： オーストラリアにいらっしゃる日本人の旅行者に、現地のオプショナルツアーを斡旋しています。年間約３万人の方にご利用いただいています。今年の10月には、元H.I.Sハワイの代表を迎え入れてハワイにも支社を作りました。

上田代表： 旅行会社は今、いかに低価格の商品を提供するかの価格競争に入っています。私は現地に魅了され住み着きましたので、観光で訪れる方にもうわべでなく、現地に触れて楽しんでもらいたいと思っています。しかし旅行斡旋になると、どうしても価格競争をせざるを得ないので、それが出来なくなってしまうのです。だからあえて、オプショナルツアーに的を絞ることにしました。

上田代表： 旅行会社が低価格の商品を提供するようになり、海外旅行は本当に身近になりました。だから低価格商品が悪いということではないのです。ただ、我々のようにまだ小さな会社は価格で勝負しても利益が出ないので、オプショナルツアーに特化しています。旅行者数は今までのように大きく伸びることはないでしょうが、パッケージツアーから個人旅行へと質が変わって来ると思います。そういう読みもあり、オプショナルツアー専門にしました。

上田代表： 表向きには、ALL Around Oz Travelの略ですが、本当は掛け声なんです(笑)。「えい、えい、おー」と言いますでしょ、そこから取ったんですよ。

上田代表： 私は元々空手家だったのですが、学生のころ遠征でオーストラリアを訪れました。そのときに、現地の人のフレンドリーさ、本当に大きな自然に魅了され、住みたいと思ったのです。７年半ほど前の27歳のときに空手の道場を開き、それで永住権を取りました。最大で1000人の門下生ができたのですが、ほとんどボランティアでやっていたので、お金がなくなる一方(笑)。その後、元手があまりかからないネットでＣＤ−ＲＯＭのウェディングアルバムを販売する会社などを２つほど作りましたがすぐに精算しました。

上田代表： オーストラリア人の従業員とうまくいかず、会社自体が回らなくなったのです。

上田代表： 残っていたお金で今の会社を作りました。元々オーストラリアに渡った目的が、大自然に感動したということでしたし、外国から日本を盛り上げたいと思っていたので旅行会社にしました。

上田代表： オーストラリアの場合、確かに英語力は必要です。しかし最低限のレベルでＯＫだと思います。英語力にたけている人はいくらでもいますから、そういう人に任せればいいと思うんです。日本語が堪能でビジネスに成功するなら、国語の先生はみんな成功しますよね(笑)。

上田代表： 会社を経営するには、現地の法律や会計、雇用、税などについて詳しく知っていないといけないと思います。それにもまして必要なのは、マーケティング力です。これに関しては、勤める場合も同じだと思います。現地の慣習など知らなければ、何もできません。私が最初の事業で失敗した理由も、現地の人と日本人とのビジネスマインドの違いでした。

上田代表： オーストラリアの人はビジネスはビジネス、プライベートはプライベートではっきりしています。緊急な仕事があると、日本人の場合は残業してでもやるじゃないですか。でもオーストラリア人は違います。緊急の場合でも、家族との約束があるのでと帰ってしまうんですよ。

上田代表： とにかく一歩を踏み出すことです。行ってみると雇用はあるものですよ。次に信用できる人と仲良くなる。その上で、さきほど話したビジネスとプライベートの考え方が違うのでそれを頭において行動すればよいでしょう。