コミュニケーションは技術
みなさん、こんにちは「3倍とんがる!モチベーションの作り方」の酒井実です。早いもので、この連載も最終回です。これまで読んで下さったみなさんに、心からの感謝を込めて最終回を進めます。
ビジネスシーンでのコミュニケーションの基本とは、「何かを一方的に伝える」ことではなく「理解をしてもらい、相手の意見やアイデアを聴く」ことです。
そのためには、お互いが相手の言い分を理解し、安心の内に自然と意見の交換がはじまるような「気持ちの良いコミュニケーション」を心がけることが肝要です。
「気持ちの良いコミュニケーション」をするためには、次の心がけが必要です。
・どんな結果を出すのか目標を持つ
・終始、感情的にならず、自分の感情をコントロールする
・目的と内容に適した場所とタイミングを選定する
・ポストや専門知識に頼らず、自身の内面に備わった「じぶん力」を使う
・傾聴を心がけ、相手の感情に注目する
・「自分にできる行動」を意識しながら内容の理解を進める
仕事でのコミュニケーションの目的は「課題のはじまり」「途中確認」「結果の確認」が多いもの。行動に対する準備や確認である場合がほとんどです。
つまり伝えて終わりではなく、つぎに行動が起こることを踏まえて「より良いアイデア」にたどり着くことが重要です。そのためにも「気持ちの良いコミュニケーション」を心がけ、建設的で活発な意見の交換が必要なのです。
コミュニケーションは技術です。「コミュニケーションは技術」と言い切ってしまうと、味気なく感じる人もいるかもしれませんが、いわゆる「コミュニケーションスキル」といわれるものは、人間が永い年月をかけて作り上げた、お互いの能力を最大限に引き出すための知恵なのです。
人がひとりでできることには限界があります。しかし、コミュニケーションの技術を磨くことで周囲の人を力を集結し、より大きなことを成すことができるようになります。そして、それはあなたの市場価値に直結しているのです。
人の力は大別して「じぶん力」「外部評価による力」の2種類
「じぶん力」を活かすコミュニケーションが組織を活発にする
未知の分野に挑戦できる基礎的な理解力、それが教養です。特に30代はなにより教養を高める時期です。スキルは生涯かけて学び続けますが、人にはそれぞれに高めやすいスキルと苦手なスキルがあります。それが人の適正で優劣と混同しないようにしたいものです。しかしコミュニケーションはすべての基本です。苦手でも知識を持てば、コミュニケーションスキルをアップする機会は飛躍的に増えます。コミュニケーション力はリーダーシップと深く関係しています。リーダーの資質は部下はもとより、同僚、先輩、上司からも敬服される状態を実現することです。短い連載に集約したように、コミュニケーションの本質は相手を思う気持ちです。それを意欲にして自他ともに成長していく日々を楽しんでいただけたら、うれしく思います、ありがとうございました。