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ビジネス陰陽道(基礎編)

人と組織の活性化職人。場活師(ばかつし)泉一也
東洋哲学、コーチング、心理学、教育学といった世界中のあらゆる人と組織を活性化する理論と手法を学び“ビジネスの現場”で実証する実践者。活気溢れる場作りを使命とし、自らを場活師と称する。アサヒビール、コクヨ、東京電力、ヤクルトをはじめ、130社以上、1万人を超える活性化の実績を持つ。ウィルビジョン株式会社代表取締役。著書に「企業病に効く!ビジネスコーチング」(総合法令出版)がある。

こんにちは、ウィルビジョン株式会社 代表取締役の泉一也です。今回より2回に渡って、陰と陽の感情エネルギーをコントロールし、仕事や人間関係をグッドサイクルに変えていくコツをご紹介します。

「誰も協力してくれない」、こういった孤立感は、一生懸命に仕事をすればするほど感じるシーンが増えてきます。

心の中では、こんな声が響いています。

・誰も協力してくれないから、仕事がうまくいかない
・誰も協力してくれないから、私一人がしんどい思いをしている

この思考は“陰”の感情を生み出します。もともとは、一生懸命という“陽”の感情だったのがオセロのように反転しているのです。

一生懸命であればあるほど、陰のエネルギーも大きくなります。映画「スターウォーズ」で正義の戦士アナキン・スカイウォーカーが悪の権化であるダース・ベーダーへと変わっていくがごとくです。

実は陰のエネルギーと陽のエネルギーは表裏一体です。次の2種類の表現からくる“余韻”を感じ取ってみてください。

A.小魚食べないと大きくなれないよ
B.小魚食べたら大きくなれるよ

子供に小魚を食べてもらいたい時、どちらの言葉を使うかで子供の感情のスイッチの入り方が違います。

Aは、大きくなれなくて困るよ〜と不安にさせる“陰”の動機づけです。一方、Bは、大きくなれたら…と可能性をイメージさせる“陽”の動機付けです。

さて、皆さんは日々どちらの動機づけで仕事をしているでしょうか?

陰のエネルギーを主に仕事を続けていると、最初は原動力になっても次第に体も心も疲弊していきます。そして、周りからは、人が去っていきます。陰のエネルギーは、周りを否定し、責め、不安にします。まるで、ブラックホールのように周囲のエネルギーを吸収していきます。

有能で仕事ができる人なのに、仕事の結果がおもわしくない人は、この“陰の構造”にはまっていることがほとんどです。

逆に、陽のエネルギーを主に仕事をしている人は、物事がトントン拍子で進む“グッドサイクル”に入っています。ピンチの状況があっても、逆に自らの成長に変えています。そして、周りの人は進んで協力をしてくれます。なぜなら、陽のエネルギーを分け与えてくれるからです。

「いい仕事がしたい」「会社を良くしたい」「成長したい」といったエネルギーは、陰にも陽にもどちらにも転ぶのです。

では、陰と陽のエネルギーをコントロールする方法はあるのでしょうか。

あります。それは人間だれしもに与えられた“すごい能力”を活用するのです。

心とは生物の生きるエネルギーの源です、本能的に外部の状況に反応し、喜怒哀楽といった感情エネルギーを生みだすのです。

人間は、この心を操縦する“意識”というすごい能力を持っています。この心を操縦する意識が、我々の強力な味方なのです。

“イシキさん”は、我々の“ココロ君”をじぃと見ながら、エネルギーが変わっていく様子を、観察日記のように見てくれます。

イシキさんは、ココロ君の反応を良いとも悪いとも、正しいとも間違っているとも評価をしません。ニュートラルに、じぃとココロ君を観察するだけです。

つまり、陰の動機付けをしたからといって『ネガティブだから私はだめだ!』とさらに自分を否定し、陰のエネルギーを高めるようなことはしないのです。

「おっ、今、私は陰の動機付けをしたので、陰のエネルギーが生まれた。だから、イライラしていて、体が疲れているのだな。周りの人もしんどそう」と観察するだけなのです。

これが、陰と陽をコントロールする第一歩です。意識と心がくっついているところから、切り離すのがスタートなのです。

意識で心をニュートラルに観察する。そこから始めてみてください。

次回、応用編では、イシキさんが、ココロ君のエネルギーを陰から陽にチェンジし、周りまでを陽に変えていく具体的な方法をお伝えします。お楽しみに。

今回のポイント

陰と陽のエネルギー。自分の動機付けの元をしり、
グッドサイクルに入るコツを知ろう。

泉氏のメールマガジン
クライアントの現場へ持ち前の「ガチンコ精神」で深く入り込み、組織風土を改革させてきたウィルビジョンの泉一也が、企業の現場の最前線にて肌で感じた「あなたに伝えたいメッセー」を、出し惜しみなく伝えていきます。題して「元気の泉コラム」です。
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