「貢献」に焦点を合わせる
新・経営システム研究所 代表 藤堂 昌恒
「がんばる個人を応援すること」を使命に、東京・大阪で社会人対象の「ちとえ藤堂塾」を主催するほか、
企業内でパーソナルコンサルタントとして個別指導を行う。
「一所懸命やっているのに、なかなか評価してもらえない!」
「こんなにがんばっているのに、ぜんぜん認めてもらえない!」という人は多いでしょう。
こういう人たちに共通しているのは、「自分のがんばり」に焦点を合わせているということです。
「私なりにがんばっている」という人も同じです。やはり、「自分の努力」に焦点が合っています。
自分に焦点を合わせている人は、学生時代と同じ価値観のまま、「有能さ」すなわち「自分の優秀さ」を追求しています。
しかし、仕事の現場で、プロとして要求されるのは、「有用さ」つまり「役に立つこと」なのです。
この違いは、意外と理解されていません。優秀な人ほど、
ラーメンを食べたいという人に、「私のカレーの方がうまいよ」と押し付けたりしているのです。
銘のある立派な日本刀は、確かに切れ味は鋭いでしょう。しかし、夕食を作るのには不向きなのです。
切れ味は有能でも、料理には有用ではないのです。
「有能である」という視点は、自分中心ですが、「有用である」という考え方は、相手中心なのです。
そして、「有用である」ためには、「貢献」というキーワードが必要になるのです。
「あなたは、何ができるか?」「あなたは、何が得意か?」に答えられても、
仕事ができるとは限りません。
必要なのは、「あなたの知識は、誰の役に立つのか?」「あなたの技術は、
何に貢献するのか?」という問いに、はっきり答えられるかどうかなのです。
自分の能力に合わせた仕事ではなく、
貢献すべきニーズに合わせた能力の発揮こそが求められるのです。
市場価値とは、「有用さ」であり、「貢献能力」なのです。
成果を上げている人は、「貢献」する方向で努力し、
「有用さ」を追求する方向で、自分を磨き続けている。
藤堂氏のメールマガジン
新刊『覚悟力−なぜか結果を出す人の生き方』の著者であり、
個人の『戦略的人生』を応援するパーソナルコンサルタントが講義する仕事の課外授業です。
仕事ができる人が磨き続ける「成果を上げるためのノウハウ」が毎週学べます。
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