明日の仕事にきく。読めば俄然やる気になる ビジネスキーパーソンwebインタビュー

株式会社ニューズ・ツー・ユー社長
神原弥奈子

●神原弥奈子(かんばらみなこ)1968年生まれ、広島県出身。大学院修士課程終了後、93年に株式会社カプスを設立、伊丹十三監督の映画のホームページ制作などを手がける。01年、株式会社ニューズ・ツー・ユーを設立、企業のニュースリリースのポータルサイトの運営などで、インターネットを活用した企業PRを支援している。

第35回 後編

ダメもとでチャレンジしてほしい

歳の離れた知人の大切さ
ビジネスパーソンとして求められる資質は何だとお考えですか?

神原社長:ポジティブさ、そして好奇心です。当社の場合、ベンチャーだからこそ会社全体が見え、歳をとるとできないことにもチャレンジできます。ダメもとで色々と挑戦してほしいですね。

あとは、歳の離れた人と友達というか知り合いになることも大切だと思います。

それはなぜですか?

神原社長:同世代だけだと小さな発想にまとまってしまうことも多いと思います。しかし、10歳、20歳と歳が違う一緒にいれば、全く違う視点から物事を見ることができます。

例えば私はもうすぐ40歳なんですが、30代になったばかりの人が「最近、体力が落ちてきて…」と言っていたら、「確かに20代のころに比べると体力は落ちたかもしれないけど、メンタルが充実していたので、30代が一番バリバリ仕事ができた」と自分の経験を話してあげることができます。でも、同世代ばかりだと「ほんと、最近疲れる」でなんとなく同意して終わってしまいますよ。このように、歳の離れた人と話すと「あっ、そうだ」という気付きがあるものです。

常にベストコンディションで
ご自身が心がけてらっしゃることはなんですか?

神原社長:ベストコンディションでいることです。社長という立場上、常に判断が求められます。健康でないと、不安になったり気弱になったりして、判断にぶれが生じてしまいます。正しいことは正しいと、ぶれない姿勢を保つためにも健康でいることが必要です。

健康のために何かされていますか?

神原社長:好きなことをやる、ですね。無理しても仕方がありません。身体が欲するがままに、です(笑)。

しかし、仕事であれば、楽しいことばかりではありませんよね。

神原社長:もちろん、困難に直面することもあります。そんな時は、「これは本当に楽しくないのか、いまやっておくべき苦労ではないのか」と考えるようにしています。

また、困難に直面しているというのは、言い換えれば自分の能力が試されているということです。そう考えれば困難の中にも楽しみを見つけられるはずです。

社長になって一番よかったな、と思うことはなんですか?

神原社長:自分のしたいことをして、好きな人と働けることじゃないでしょうか。そして、他の会社の社長をはじめ、決定権を持っている方とお会いできることも魅力です。そういった方とお会いするのは、非常に刺激的です。お金で買えるものは限られています。こうした経験こそが本当に貴重なのだと思います。

今しかできないことを大切に
お忙しいと思いますが、お休みは取られていますか?

神原社長:先日も夏休みをとったばかりです。週末も基本的にはきちんと休んでいます。

休日はどのようにお過ごしですか?

神原社長:独身のときは昼過ぎに起き出すことも珍しくなかったですが、子供もできましたので、午前中にはちゃんと起きて、子供に勉強をさせながら本を読んだりですね。最近は茶道も始めました。

最後に読者にメッセージをお願いします。

神原社長:色々なことにチャレンジしてください。やっぱり歳を取るとできないこともあります。ですので、怖いものなしの姿勢でどんどん今しかできないことに挑戦してください。

編集を終えて
「インターネットは便利だ」と信念を持ちながらも、起業当初はその便利さが伝わらず、商習慣を変えるのは本当に難しいと実感したことも多かったという。しかし今では、神原社長が目指し続けてきた「ダイレクトにステイクホルダーに伝えること」を重視することが当たり前になっている。先見の明を持ち、信念を曲げずに進んできた神原社長率いるニューズ・ツー・ユーが、今後どのような新しい展開を見せるのか、注目していきたい。