明日の仕事にきく。読めば俄然やる気になる ビジネスキーパーソンwebインタビュー

クロス・ヘッド株式会社
代表取締役社長
長正三

●長 正三(ちょう・まさみ)1962年生れ、福岡出身、上智大学電気電子工学科卒業。長銀システム開発、コンパック株式会社、SAPジャパン株式会社、日本ティブコソフトウェア株式会社を経て、2001年クロス・ヘッド株式会社に入社。2003年に代表取締役社長に就任。SEとしての豊富な経験を活かしながら会社経営に奮闘中。休日の過ごし方で欠かさないのは愛犬3匹の散歩と、20kmのジョギング。

第49回

真の企業バリューを創造する 
人間力によるITソリューション

事業の根底に流れる想い
クロス・ヘッドの主力事業を教えてください。

長社長:ネットワークソリューション事業とエンジニアサービス事業です。もともとの強みは、顧客企業の社員を対象としたIT教育事業だったんですが、今はその頃のノウハウを活かして自社の社員教育に力をいれています。業界未経験者からでもソリューション事業を担えるような人材を育てるべく、教育プログラムや資格取得支援体制の更なる強化を図っています。

その方針転換には何か背景が?

長社長:根本的な部分で方針転換を行っているとは思っていないんですよ。エンジニアを教育していくという根底は揺らいでいないです。1人でも多くの方にエンジニアとして技術力をつけ成長し、チャンスをつかみ活躍してほしいと思っています。

なるほど。では社員の皆様に望むことは何ですか?

長社長:もっと気軽に私と食事や飲みに行こうよってとこですかね(笑)。まぁそれは冗談として、「誠実さ」「正直さ」「嘘をつかない」。この3点はいつも社員に話しています。あと、会社のメンバーは全員家族。ファミリースピリッツを持ち、お互い絶対の信頼関係を築く。当社はエンジニア集団ですが、スキルの向上だけに走ってもらいたくないという想いが強いですね。会社も個人も最終的には人間としての総合力が強みになります。みんな根本から人間力の高いエンジニアに育っていって欲しい。そしてみんなで少しでも多くのお客様に対してソリューションを提供していくことのできる組織を創っていく。これが私の自分に課したミッションです。

長正三社長これからの挑戦
業界内における御社の現状と今後のビジョンはどうですか?

長社長:業界においてはやっと中堅のポジションになれるかというところです。ただ、今掲げている当面の目標は、業界内で会社を大きくするのは当然として、それ以上に、「クロス・ヘッドがあってよかった」「クロス・ヘッドに入って良かった」「クロス・ヘッドを創って良かった」とみんなが心から思えるような存在価値の高い企業にすること。社員みんなと苦楽を共に、5年以内で実現させたいですね。

5年で。ではその後のビジョンは何か?

長社長:実現できて、その時点で私を追い抜いている人材が育っていれば、クロスヘッドの社長の椅子は喜んで渡します。その方がベターですから。その後はそうですね、まだ漠然としているのですが、やはり人材育成や教育に携わる仕事をやっていきたいですね。ITに関する部分でということではなく、もっと広義の意味で。先ほども申し上げたような、技術や知識だけでなく、より総合的な人間力を培っていける場を提供するような仕事ができればいいですね。

では最後に読者へメッセージをお願いします。

長社長:自分もまだまだこれからですが、2点お話したいと思います。1点は、常に前向きな気持ちで、絶対に逃げないこと。自分で解決できないような問題は自分の前には現れない。トラブルに直面したときにこそ飛躍への最大のチャンスです。もう1点は、1人でないということを認識すること。それが上司であれ部下であれ、共に走る仲間を信頼し、真っ当な成長を続けて欲しいです。

編集を終えて
SEとしての経験も豊富な長社長。だからこその地に足の着いた経営、そして信念を持っているのだろう。人材教育に力を入れているクロス・ヘッドの発展は、業界全体にきっとよい影響を与えるだろう。