明日の仕事にきく。読めば俄然やる気になる ビジネスキーパーソンwebインタビュー

株式会社GABA
代表取締役社長
青野仲達

●青野仲達(あおのちゅうたつ)1965年、愛知県出身。大学卒業後、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルに入社。99年にハーバード大学経営大学院(ビジネススクール)でMBAを取得。04年にGabaに移り、同年取締役社長に就任、現在に至る。

第38回 後編

必死に努力して常にフルスイングで

舞台は用意する、だから全力で頑張ってほしい
会社のトップとして、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

青野社長:社員が活躍できる舞台を作ることですね。事業が大きくなればその分、ポジションができます。何か新しいサービスを始めれば、「ここでも活躍できるんだ」と思ってもらえます。そのような舞台を作ることがトップとしての責務だと思っています。そして、その舞台で主人公を演じるのは社員です。ぜひそこで大役を果たしてほしいですね。

大役を果たすためにはどんなことが必要なんでしょう。

青野社長:まず、「練習しないものは舞台に立つ資格がない」ということです。松井秀喜投手が、「ヤンキースに行くと、天才としか言いようのない人が誰よりも努力している。それがメジャーリーグだ」と言っていました。歌手の方も、ステージに立つ前には必ず念入りにリハーサルするものです。事前の練習、努力の大切さを分かっているのがプロです。

とはいえ、いつでも、どんな場面でも万全の準備ができているとは限りません。それでも一度、舞台に立ったならフルスイングを心がけてください。遠慮して見送り三振では意味がありません。

今後の御社の展開についてお聞かせください。

青野社長:現在は、首都圏、関西、中京で展開していますが、転勤になった方に、転勤先で教室がないので、全国展開してほしいといった声を頂戴すこともあります。ですので、将来的には教室の数を増やしていくことも必要だと思います。しかし、まずは今やっていることをよりよくすることが先決です。マンツーマンのいいところは授業をカスタマイズできることです。今のお客さんがさらに満足できるよう改善を続けていきたいと思います。

英語上達のためのコツとは?
休日はどのようにお過ごしですか?

青野社長:朝起きてジムに行って、後は家族と一緒に過ごすように心がけています。

趣味などは?

青野社長:昔好きだった本を読み返してみたり。色々思い出すこともありますし、気分転換にちょうどいいですね。

あとは映画です。特に古い映画、白黒時代のものが好きで、黒澤明、ヒッチコック、ビリー・ワイルダー、キューブリックなどが好きですね。ヘンリー・フォンダ出演の『十二人の怒れる男』も好きで、この作品はビジネススクール時代に、ディスカッションの材料としても使われていました。映画は本当の日常会話がありますので、英会話の勉強にも役立ちます。

ご自身はどのように英語を勉強されたのですか?

青野社長:学生時代には机に向かう、いわゆる「勉強」もやりましたが、留学やビジネススクールといった英語を話さざるを得ない環境に身をおいたことが一番の勉強だと思います。ただ、今でも英語を勉強する時間がほしいと思うことはあります。

コツのようなものはありますか?

青野社長:英文の書き方を理解するのは上達の近道だと思います。最初に結論を書く、できるだけシンプルな表現を心がけるなど。そうした文章の構造を理解しておけば、会話にも役立ちます。

チームワークの大切さ
世界を目指してほしい

青野社長:先ほども申したように、必死に努力してフルスイングを心がけてください。

そして、グローバル化したこの時代です。何をするにしても世界を目指してもらいたいと思います。何をやりたいかは人それぞれ、個人が決めることですが、日本という殻に閉じこもる必要はありません。その際に、英語はグローバルコミュニケーションツールとして非常に役立ちます。英語を身につけることで、やれることが広がるのだ、ということを覚えていただきたいと思います。

編集を終えて
50人住む寮で日本人が1人だけだったというご自身の留学経験もあり、日本人が集団ではなく、たった1人だけの状況に置かれたらどうなるのか、ということに興味を持っているという青野社長。日本人は、集団でないとなかなか力が発揮できないとよく言われるが、英語というコミュニケーションツールを身につければ、その状況も変わるかもしれない。「質の高い英語教育」を掲げるGabaが、そうした日本人の変化の一助になるのではないか。