明日の仕事にきく。読めば俄然やる気になる ビジネスキーパーソンwebインタビュー

株式会社ワイキューブ
社長
安田佳生

●安田佳生(やすだよしお) 1965年大阪生まれ。高校卒業後、18歳でアメリカに渡り、オレゴン州立大学で生物学を専攻。リクルートを経て90年、株式会社ワイキューブ設立。主に中小・ベンチャー企業を対象とした経営戦略の立案や、採用コンサルティングなどを行っている。ベストセラー『採用の超プロが教える できる人できない人』や『千円札は拾うな。』など著書も多数。
(株)ワイキューブWebサイト http://www.y-cube.co.jp/

第24回 前編

ビジネスでは「止まらない」を大切に

今は世の中が大きく変化している時代
最初に会社概要をお聞かせください。

安田社長: 売上を伸ばす戦略の立案や効果の高い集客広告制作などの「広告制作・集客力アップサービス」と、学生が集まる採用広告の作成や最適な採用のステップの立案などの「新卒採用・人材力アップサービス」の2つをメインに行っています。どちらのサービスでも、最新のノウハウを提供しているというのがうちの魅力ではないでしょうか。

ビジネスを行う上でもっとも大切にされていることは?

安田社長: 止まらないことですね。今は世の中が大きく変化している時代です。商品、売り方、値段設定など同じままではついていけません。

たとえばブランド構築で考えてみてください。一昔前までは、テレビCMを大量に放送すれば、その企業・商品のブランド力を高めることができました。しかし、今ではいくら大量にアピールして知名度は高まっても、ブランドを作ることはできません。それは世の中が「量ではなく質」を重視するように変わったからです。こうした世の中の変化を敏感に捉え、それにあわせて変わっていく事が大切だと思います。

アメリカで芽生えた起業の意思
高校卒業後、アメリカに行かれたそうですが、なぜアメリカに行かれたのですか?

安田社長: 当時、なんとなく行き詰っていると感じていました。そこで、劇的に状況を変えられる別の場所に行きたいと思うようになりました。アメリカは国も広いですし、何か見つけられるのではないかと思っていました。

アメリカではどのように過ごされたのですか?

安田社長: オレゴン州にある大学に入学し、生物学を学んでいました。もともと生き物が好きだったんです。休憩時間に移動するのも自転車が必要という広大なキャンパスで、自然に囲まれて過ごしていました。休みの日には釣りに行ったり、いろいろと満喫しました。

その後、日本へ帰国することを決められたのはなぜですか?

安田社長: 状況の変化を求めてアメリカに渡りましたが、生活しているうちに慣れてしまったんです。

それと、大学を卒業した後、自分で会社を作りたいと思っていたので、それならばアメリカより日本のほうがやりやすいと思い、日本に帰ることにしました。

なぜ会社を作りたいと?

安田社長: そのころは「お金持ちになって楽になりたい」と思っていて、そのためには社長になるのが一番だと考えたんです(笑)。あとは、アメリカにはそういう会社を作って成功した人が当時からたくさんいたんです。それを見て、かっこいいなぁと思いました。

日本に帰られてからすぐに会社を設立されたんですか?

安田社長: いえ、帰国後はリクルートに入社して、営業をやっていました。その時の同僚に「俺はいつか会社を作りたい」と話していました。私にはその気は全然なかったのですが、そう言われた同僚は会社立ち上げを誘われているんだと思ったらしく、彼に手伝ってもらい会社設立にこぎつけました。

社長らしさの3つのポイント
最初のころはどういった事業内容だったのですか?
安田氏の著書はこちら

安田社長: 何も決まってない中で会社だけを立ち上げたという感じですね。オフィスを借りて「何をやろうか」をテーマに会議をして…という感じで1ヶ月ほどが経ちました。そんな時、新卒の学生を求めている企業に学生を呼び込む事業を始めました。

最初は5人で始めた会社ですが、10年ぐらいたち、ようやく会社も会社らしくなり、私も社長らしくなったと思います。

「社長らしさ」とはどういうことですか?

安田社長: 私の考える社長らしさは、責任感、メンバーから認められる信頼感、そして会社を大きくしていくためのスキルです。会社設立から10年、新卒採用を始めたこのころに、やっと私にもこの3つが身についたのではないかと思います。

なるほど。では社長ではなく社員に必要なことは何だと思われますか?

安田社長: 志の高さ、自信、そしてプラス思考ですね。失敗したことを反省するのはいいです。しかし、失敗するかもしれないと考えて行動しない、チャレンジしないのでは次には進めません。

それから柔軟性も必要だと思います。もちろん、自分の考えを持つことは大切ですが、上司の意見は聞くが、それ以外、たとえば部下の意見にはまったく耳を貸さないというのではだめではないでしょうか。

安田流の仕事を楽しむ方法とは?
週に3日、休みを取り、「社長のやるべき仕事」をこなしているという安田社長に、楽しんで仕事を楽しむためのポイントなどを伺いました。