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「速い」と「早い」のちがい

日本総合コンサルティング/北野会計事務所 税理士 吉田俊也
富山県出身の35歳。京都大学法学部、同法学研究科を経て総理府(現内閣府)入府。その後(株)東京リーガルマインド執行役員、(株)名学館観音寺町校講師を勤めた後、2002年より現職。税務会計にとどまらず経営全般に関する計画策定やその実践に関するコンサルティングを積極的に展開。多岐の分野にわたるセミナー講師も歴任。著書『「自分時間」のための段取力』(文芸社)、同名のメルマガも好評発刊中。

皆さんこんにちは!『「自分時間」のための段取力』著者の吉田です。第1回の今回は、「仕事のはやさ」について考えてみましょう。

すぐれたビジネスパーソンの形容詞のひとつに、「仕事がはやい」というものがあります。

確かに、仕事がはやい人は「できる人」というイメージを持たれやすいと思います。

ところで、「はやい」という言葉を漢字で書くと、

「速い」  と  「早い」

の2通りの書き方がありますよね。

では、書き方の違いによる意味の違いはご存知ですか?

「速い」は速度を表しています。スピードが速い、ということです。一方、「早い」は時刻を表しています。「朝早く」などと使いますよね。

ここで考えていただきたいことがあります。

仕事で一番大切なのは「速さ」でしょうか、それとも「早さ」でしょうか?

実は、仕事で一番大切な「はやさ」とは、「早さ」なのです。

これを「速い」ことが重要だと勘違いしてはいけません。

このことを端的に表現するなら…「『速さ』は『能力の高さ』を表し、『早さ』は『姿勢の正しさ』を表す」というのが、私の見解です。

確かに、短い時間で業務を遂行できるのはその人の能力が高い、ということを示しているといえます。

仕事への投下時間が短いことはとても素晴らしいことだと思います。まさに「できる人」というイメージを持ちやすいのは、こちらのほうでしょうね。

が、どんなに投下時間が短くても、着手が遅く、締め切りを過ぎてしまうのでは信頼は得られません。なぜなら、「速く」ても「早く」はないからです。私はこのタイプを「ナルシスト型仕事人」と名付けました。

これに対し、納期よりも早めに仕上げる人というのは、その人の仕事に対する姿勢が誠実だ、といえますよね。

仕事そのものに時間がかかっても、着手が早く、結果的に納期に対して余裕を持って仕事を完了できれば、それは信頼につながります。これは「誠実型仕事人」と名付けるにふさわしいでしょう。

納期というのは1つの「約束」です。人付き合いの中でも特に大切なのはこの「約束」を守れるかどうかということ、ではありませんか?

野球では、「難しい打球を難しそうに捕球するのは本当のファインプレーではない。本当のファインプレーは難しい打球をいとも簡単に捕球することだ」というのがプロの見解のようです。

上でいう「ナルシスト型」は、一見華やかな花形プレーヤーですが、本当に信頼が置けるのは、見た目は地味な「誠実型」ではないでしょうか。

皆さんもこの機会にぜひ自分の仕事の仕方を振り返ってみて下さい。そして、「ナルシスト型」の方はぜひ「誠実型」への転換を目指しましょう!

今回のポイント

仕事はすぐに着手しよう!
そして納期を待たずに仕上げてしまおう!
これが真にカッコいいビジネスパーソンだ!

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