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「想像力」で考える

現役コンサルマネジャー 鈴木優也
某大手経営コンサルティングファームにて、現役マネジャーを務める。専門は、各種経営機能戦略、戦略的BPR、IT戦略など。企業向けコンサルティングノウハウ研修の講師も行っている。

こんにちは、メルマガ「最強仕事術マガジン」の発行者、鈴木優也です。あなたの市場価値向上を目指し、「ビジネスに役立つ思考法=目的志向の思考法」をご紹介するこのコーナーも第5週目、残すところあと2回となりました。

さて、今週は「想像力で考える」というお話しです。実はこのテクニック、先週お話した「論理的に考える」と非常に密接に関わっているんです。

この「想像力で考える」というテクニックを一言で説明すると、

「事実ではないものを、論理的な思考の中に組み込む」

ということになります。考える時、「事実」以外の要素を想像力で補完してやるわけです。

もう少し具体的に説明します。

先週お話したロジックツリー(「なぜ(Why)」と「だから(Why)」のツリー構造で世界を構造的に整理する思考法)、このツリー構造のパーツ全てを完全な「事実」で埋めるためには、膨大なコスト(時間、お金、労力など)が掛かってしまうんですね。

いちいち、ひとつずつ、これは事実である、もしくは将来的に事実となると確証が持てている、と検証していたら、考えは先に進んでいきません。

ですから、多かれ少なかれ、人は考えるときに事実と想像を織り交ぜて考えを進めていくんです。

でも、こちらをお読みのあなたには、是非そこから一歩踏み込んで頂きたいのです。具体的には、「想像力で考える」ために以下の3点に気を付けてみてください。

1.【「事実」と「事実でないもの」を分けて考える】
…ロジックツリーを構成するそれぞれの要素が、「事実」なのか、「事実でないもの」なのかを明確にして考えましょう。「事実」は様々な分析で検証済となった仮説も含まれます。一方「事実でないもの」は検証される前の仮説です。

事実だけで構成されたロジックツリーは穴だらけのままです。ですから、「事実でないもの」を使って穴の空いたピースを埋めてやる必要があるわけです。

2.【今見えていないルートも、積極的に想像力で埋めてみる】
…想像力をもちいて仮説込みのロジックツリーを作ってみてください、というと大抵の人は、とりあえず「事実」や、それに近しい「伝聞の知識」でツリー構造を作ってみるんですが、これだけだと不十分です。

そこで先週お伝えした「良いロジックツリー」を作る2つの質問を積極的に使ってみてください。特に「他の要素は無いのか?(Another?)」の方ですね。

「本当にこの要素か?(True?)」の質問と併せて、想像力で「新たな要素展開ルート」を開拓してみてください。

3.【将来や未来の要素を、想像力で取り入れてみる】
…将来や未来の要素を、想像力で取り入れてみるのも良いアプローチです。人間、どうしても「今の状況」「今の実力」を中心に考えてしまいがちですから。

でも、2〜3年も課題に取り組めば、大抵の状況はひっくり返せますし、大抵の能力は身につけることができるものなんですよね。将来の自身や周囲の変化も織り込んで施策を考えられれば、達成できない目的なんてなかなかありませんよ。

こうして、想像力で新たなルートを見つけ出せれば、その仮説の精度次第では誰も到達しえなかった領域に行けることも可能になってきます。

想像力には「無限の可能性」があるからです。

さて、今日も最後に質問です。前回考えた「あなたの人生や、ビジネスの目的」に向けたロジックツリーは、「想像力を駆使して」作られていますか?ぜひ、少しのお時間を取って、もう一度考えてみてくださいね。

今回のポイント

事実が揃わなくても、将来が見えていなくても、
想像力で補完しながら考えてみよう。

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