「戦略的に」生きる。

新・経営システム研究所代表　藤堂　昌恒

「がんばる個人を応援すること」を使命に、東京・大阪で社会人対象の「ちとえ藤堂塾」を主催するほか、企業内でパーソナルコンサルタントとして個別指導を行う。

人生には、大きく２通りの生き方があります。ひとつは「戦略的な生き方」であり、もうひとつは「その場しのぎ的な生き方」です。「計画的」か「無計画か」と言ってもいいかもしれません。

「戦略的」とは、「私は、これからこのように生きる」と覚悟を決め、長期戦で、着実に生きようとする生き方のことです。

一方、「その場しのぎ的」とは、言葉どおり、その場その場で判断し、その時その時を臨機応変に生きようとする生き方のことです。

どちらでもよさそうに見えるかもしれませんが、この２つの生き方には、実に大きな違いがあります。その到達点がまったく違うのです。

たとえば、同じ30歳の人が、同じく「自分の市場価値を高めたい！」と考えたときを考えてみましょう。

戦略的な人なら「これから10年かけて、自分の市場価値をどう高めるか」「時代の変化を読み、自分の強みと照らし合わせて、具体的に、どのような知識・技能を身につけるか」を、真剣に考えるでしょう。

たとえば、そのために、毎月２万円勉強に使おう考えると、240万円の投資が可能になります。そう考えるだけで、できることはいっぱいあるでしょう。

また、今年は「会計」、来年は「マーケティング」と、年に１つずつ集中して学ぼうとすれば、かなりのことが、かなりのレベルで身につきます。

通勤時間や休日を戦略的に使うと、ものすごい時間が創造できます。読む雑誌や書籍を戦略的に選ぶと、とても効果的に学ぶことができます。

このような戦略的な人と、これまでと同じような発想と行動でこれから10年過ごす人とは、 40歳になったときに、明らかに仕事も収入も違うでしょう。

「戦略的」というと、やや堅苦しい生き方をイメージするかもしれませんが、けっしてそうではありません。そうではなく、「戦略的」とは、自分の行きたいところに、着実に行くための方法論であり、怠けやすい自分をコントロールするための智慧なのです。